本番が始まりました。まずはASEAN会議全体の議長を務められたマライトーン・ラオス商工大臣にご挨拶。若き日に日本に留学されていたことがあり、親日家です。
続いて、日ASEAN経済大臣会合に臨みました。私はマライトーン議長とともに共同議長を務めさせて頂きました。
日本の脱炭素などASEANとの取組について紹介し、AIに関する協力を提案、また、次世代自動車産業のASEANのサプライチェーンにおける連携などについても申し上げました。
この模様はメディアを通じて日本にも配信されました。途中の写真は読売新聞から取材を受けている様子です。
ラオスに進出している日本企業TSB社とラオスコーヒーとのLoI調印式にマライトーン大臣と立ち会いました。
日本では世界各地のコーヒー産地に隠れて目立たないラオス産のコーヒーですが、TSB社の水素技術でラオス産コーヒー豆を焙煎し、水素焙煎コーヒーとして世界に打って出る出発式です。式典の後、世界初の水素焙煎コーヒーを試飲させて頂きましたが、素晴らしい出来栄に感動しました。
翌日、鏑木会長のご好意でTSB社のラオス工場を視察させて頂きました。
まず、東アジアサミット経済大臣会合に出席。この会議にはASEAN諸国のみならず、アメリカ🇺🇸、オーストラリア🇦🇺、中国🇨🇳、韓国🇰🇷、インド🇮🇳、ロシア🇷🇺などの国も参加します。発言の順番や再発言の要否など判断するのに各国の発言に注意深く耳を傾けます。日本は最初に発言。ゼロカーボンにおける多国間連携やERIA(後述)活動の重要性について意見表明。しばらく各国の発言を聞きます。途中、2つのアジェンダが混ざっていることに気付きました(想定外)。再発言マストですが、タイミングが重要。発言しない国もあります。結局、参加国全部が発言した段階で日本が最後に発言。マライトーン議長のリーダーシップで共同メディア声明の採択(採択されないこともよくあります。)までこぎつけ、大成功の会議になりました。
続いて、カオ・キムソンASEAN事務総長とのバイ会談。総長はカンボジア人で国際関係論や公共学の研究者でもあります。昨年の日ASEAN50周年に併せて策定した経済共創ビジョンの実現などを協議。以前、日ASEAN50周年の為に予算獲得に動いたことなどを思い出しながら、有意義なバイ会談となりました。
さらに、ERIAの渡辺哲也総長と意見交換。渡辺総長とお会いするのは昨年9月に広島で開催された国際会議以来です。因みにERIAとは『東アジア・ASEAN経済研究センター』のことで、日本が主導して2008年に設立。ASEAN諸国など16カ国が参加しており、毎年ASEAN議長国を政策面でサポートしています。今回の各種会議でもERIAに対する高い評価が各国から聞かれました。渡辺総長は弁護士資格を持ちながら、経産省に入省された方です。その他、余りの経歴の凄さに圧倒されますが、大変に謙虚なお人柄で心の底から尊敬する方です。次世代自動車産業マスタープランやAZECなどご指導頂きました。
ヴィエンチャン初日夕食会。お忙しい中、ラオスでご活躍されている経済会の皆様にお集まり頂き、意見交換させて頂きました。
大変に真面目で勤勉、かつ器用なラオスの国民(ほとんどの国民が視力2.0でメガネ要らずなのには驚きました。)。海がないので、他のASEAN諸国と比べ、不利がある(メコン川は夏季に水が干上がるので、物流には適さない。)一方、5カ国と陸続きであり、ハブの要素に満ち溢れていることなど、ラオスのポテンシャルに話も弾みました。
写真の食事は典型的なラオス料理です。特に紫色のご飯が目に付きます。日本でも古代米として売られている地域もあり、水稲栽培のルーツを思い浮かばせます。味付けは薄味で肉は少なく、日本の精進料理に近い印象です。
主催して下さったJETROの片岡副理事長に心から感謝申し上げます!